りぼんの読書ノート

Yahooブログから移行してきた読書ノートです

2005/9 ロズウェルなんか知らない(篠田節子)

9月は期せずして、村おこし/街の再生の話が2件、Best5入りです。田舎の過疎化は止まっていないし、大手スーパーはつぶれるし、高齢化社会が到来している今、ますますホットな話題なのでしょう。

次点の2作は、どちらも人気シリーズの続編。2人とも相変わらず上手だけど、続編にはもっと驚きを期待してしまうのです。
1.ロズウェルなんか知らない (篠田節子)
2030年には人口がゼロになると言われている過疎の村。観光客を呼ぶための起死回生の手段は、宇宙人騒動。コンセプトは「地方の未来を明るく笑う」。

2.後巷説百物語 (京極夏彦)
世に出せない真実を、妖怪のせいにしてまとめる「仕掛け」の数々。前2作から数十年後、もはや妖怪が生きてはいけない明治の世にも、過去の「仕掛け」は、まだ生きていた! 百物語会ではじまったこのシリーズは、百物語会で終わります。

3.無知 (ミラン・クンデラ)
革命によって旧体制が崩壊し、民主化がなった祖国。どうして皆、亡命者に「凱旋帰国」を期待するのでしょう。そこで待っているのは「2度目の祖国喪失」にすぎないのに・・。

4.ペンギンの憂鬱 (アンドレイ・クルコフ)
ペンギンと暮らす売れない作家に舞い込んだ不思議な依頼。それは、まだ生きている人の追悼文を書くこと。やがて、彼が追悼を書いた人たちが次々に死亡しはじめます。奇妙なことを奇妙と思わずに生活してきた報いは?

5.エキスペリエンツ7 (堺屋太一)
団塊の世代」が大量退職をむかえる2007年問題。超高齢化社会を活性化させるのは、今までとは違う「老人たち」。色んな分野の「経験豊富な人たち」が集まり、住民の視線から、既成概念で町の再開発を進める巨大資本と対決!




2005/10/1