りぼんの読書ノート

Yahooブログから移行してきた読書ノートです

東京ピーターパン(小路幸也)

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年齢も職業も人生もバラバラな者たちが、ある事件によって出会い、起こした奇跡とは何だったのでしょうか。

元ギタリストで現ホームレスのシンゴ(60歳)。若いころにドラム経験があり、シンゴのファンだったことがある警察官の吉川(52歳)。ミュージシャンになる夢をあっさり捨てた平凡なサラリーマンンの石井(34歳)。解散したバンドのベーシストで、バイトをしながら再起を目指しているコジー(26歳)。寺の土蔵にピアノを持ち込んで引き籠っている高校生の聖矢(16歳)。そして聖矢の姉で、その全員と接点を持っていた茉莉(26歳)。

人身事故を起こしたと思い込んでパニクった石井が土蔵に逃げ込もうとしたことから、一堂に会したメンバーが起こした奇跡・・といったら、想像つきますよね。展開が、ちょっと安易かな。「ピーターパン」というタイトルは「ピーターパン症候群」を思わせるネガティブ・イメージもありますが、ここは「少年の心を(一部に)持ち続ける」という程度の意味に理解しておきましょう。

この方の作品を久しぶりに読んだのですが、やはり少々苦手です。

2016/1