りぼんの読書ノート

Yahooブログから移行してきた読書ノートです

魔女の刻(アン・ライス)

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全4巻のシリーズですが、第1巻の本書だけ未読という情けない状態でした。以前いたところの図書館に第1巻だけなかったのです。従って、その後の展開は既に知っていて、物語がどのように始まるのかを確認するだけのイレギュラーな読書になってしまいました。

やはり第1巻は「長い序章」のようなものでしたね。ニューオリンズの館に代々暮らしてきたメイフェア家の女主人たちは、皆不思議な力を発揮して「魔女」と呼ばれていました。しかし、長く植物人間状態にあった母ディルドレーが亡くなって、次世代の当主であるローアンは、何も知らされないままカリフォルニアの親戚に預かってもらっていたのです。それでも彼女は自分の不思議な力を自覚しています。

一方で、ローアンに海で救助されて恋に落ちた建築家マイケル・カリーは、臨死体験により不思議な能力に目覚めていました。ニューオリンズ生まれであるマイケルはメイフェア家の館を知っていたのですが、ローアンが新しい当主であるとは知りませんでした。2人に接触してきた謎の団体タラマスカのアロン・ライトナーは、300年に渡るメイフェア家の歴史を語り始めるのですが・・。

魔女の力の源泉は何だったのか。それは魔女たちに何を期待してきたのか。ローアンとマイケルは、それにどう立ち向かうのか。ディルドレーを薬漬けにしてローアンを養女へと出した大叔母カーロッタは何をもくろんでいるのか。『魔女の刻4部作』と続編『ラシャー』へと続く、長いゴチック・ロマンが幕を開けます。

2014/8