りぼんの読書ノート

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魔女の刻 3.魔性の棲む家(アン・ライス)

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最後の力ある魔女メアリー・べスが亡くなってから、娘のステラも、孫娘のアンサも若くして不可解な死を向かえ、アンサの娘ディルドレーは植物人間状態のまま死亡。

メイフェア家の代々の魔女たちにまとわりつく謎とは何なのか。生まれてすぐにカリフォルニアに幼女に出され、母のことを知らされずに育ったディルドレーの娘ローアンは、母の葬儀に出席するためにニューオリンズの館に戻りますが、そこはステラの姉でローアンの大伯母にあたるカーロッタに支配され、骸骨が転がり、死臭の漂う邪悪な魂の棲み家でした。

ステラ以降の魔女たちの死に関わり、ディルドレーを薬漬けにして死に追いやったと告白するカーロッタと対決し、勝利をおさめたローアンは、莫大な富と館を相続し、恋人のマイケル・カリーとともに、館の大改修に乗り出します。

ローアンこそが、久々に登場した「力ある魔女」だったのですね。優れた医者であるローアンは、癒やしの力のみならず、人を破滅に追いやる力も合わせ持っているのです。彼女は、メイフェア家の代々の魔女たちにとりついてきた、悪霊ラシャーと対決する決意を固めるのですが・・。

メイフェア家の動向を300年間探ってきた超常現象研究団体タラマスカとも接触し、大伯母カーロッタが果たした役割にも、自分が果たすべき使命も理解したローアンは、一族の呪われた歴史にピリオドを打つことができるのでしょうか。

そして気配を漂わせるものの、なぜか姿を現さない悪霊ラシャーは、いったい何をもくろんでいるのでしょうか。すべては、最終巻に持ち越されます。

2011/7