現在の三谷さんのホットな話題といえば、小林聡美さんとの「離婚」ですけれど、本書は2009年4月から2010年4月までに書かれたエッセイです。離婚はまだ先のこと。この時期の三谷さんの主な仕事は、連続人形劇「新・三銃士」や、ミュージカルの「トーク・ライク・シンギング」や、スペシャルドラマの「わが家の歴史」。
昭和の有名人が数多く登場した「わが家の歴史」で三谷さんが描きたかったのは、時代を作った糸川英夫(高嶋政伸)と、時代に取り残された古川ロッパ(伊東四朗)、そして時代を見守り続けた永井荷風(石坂浩二)だったそうです。好きな場面は、若き日の三輪明宏(ウェンツ)の華やかな登場シーンなんですって。^^
前巻での老猫おとっつあんに続いて、19歳の老猫おしゃまんべも亡くなります。奥さんが結婚前から飼っていた猫だそうですが、愛猫の死に臨んで、最後の日々をともに過ごす日々が印象的でした。
本人の公演や、奥様の映画撮影で、何ヶ月もすれ違いになったようなことも書かれていましたが、このあたりが離婚の原因となっていったのでしょうか。この夫婦は、そんなことを超越していたような印象があったのですが・・。
2011/8