りぼんの読書ノート

Yahooブログから移行してきた読書ノートです

2006/12 ぼくと1ルピーの神様(ヴィカス・スワラップ)

読書ノートをつけ始めてから、2年半がたちました。500冊を超えてるってことは年間200冊。こんなに本を読んでたんだ。自分が一番驚いています。

12月は、いわゆる第三世界の文学の良書に巡りあいました。インド、中国、コロンビア・・。私にとっての読書は、世界を広げる手段にもなっています。
1.ぼくと1ルピーの神様 (ヴィカス・スワラップ)
インドのクイズ「ビリオネア」で全問正解した少年。孤児で無教養の彼が起こした奇跡には、理由がありました。ずっと孤独に生きてきた少年が目にしてきたものは、偶然にもクイズの答えでもあり、他に選びようのなかった、たった一つの人生の答えだったのです。

2.睡蓮の教室 (ルル・ワン)
文化大革命の中国で、10代の多感な時期をすごした少女。労働改造所に収容された知識人たちから学んだ貴重なこと。貧しさゆえに蔑まれる級友と結んだ、友情と性の目覚め。欺瞞と差別と格差に満ち「密告」が奨励された社会の中で、人間として大切なことを学んだ少女の物語が胸を打ちます。

3.コレラの時代の愛 (ガルシア・マルケス)
疫病と内戦で荒廃した19世紀末のコロンビアを舞台に、51年9カ月と4日の間、女性を待ち続けた男の物語。かつては牝鹿のようだった少女も、今では70歳を超える老婆になっているのに、その愛は変わりません。南米文学の巨匠が描く愛の姿は、ギャツビーをしのぐ?

4.ラストワンマイル (楡周平)
ネット市場で強みを発揮できるのはIT企業ではなく、宅配という「ラストワンマイル」を持つ、物流会社のはず! 民営化された郵政の参入で大打撃を受けた宅配事業会社で新しいビジネスを作り上げようと奮闘する社員たちの物語。モデルはクロネコヤマト

5.チーム・バチスタの栄光 (海道尊)
完璧なはずの心臓手術チームが連続して起こした術中死は、やむを得ない結果なのか、医療事故なのか、それとも殺人なのか・・。患者の愚痴を聞くだけが仕事の冴えない内科医・田口と、ぶっ飛んだ攻撃的キャラの厚生労働省の変人役人・白鳥が掴んだ事実は、「手術室」という「密室」の存在でした。




2007/1/1