りぼんの読書ノート

Yahooブログから移行してきた読書ノートです

2005/7 天使 & 雲雀(佐藤亜紀)

今月から、5冊選ぶことにしました。いい本がたくさんあって、ランキングつけるのも一苦労です。その中でも、佐藤亜紀さんとの出会いは、今年の大きな収穫でした。

大好きな『後宮小説』がランク外なのは、再読だから。

1.天使 雲雀 (佐藤亜紀)
佐藤亜紀さんとの出会いは、今月というより、今年の大きな収穫。余分な説明を一切排除した、読者に媚びない文体、最高です。しかも、内容が第一次大戦の欧州で繰り広げられるサイキック・ウォーズだもんなぁ。しびれます。^^

2.すべての美しい馬 (コーマック・マッカーシー)
映画化もされた「国境トリロジー」の第1作。少年が異国メキシコで経験する荒々しい通過儀礼。「種族全体でひとつの魂を共有している」という、美しい馬たちに捧げた賛歌です。

3.孤宿の人 (宮部みゆき)
「悪霊憑き」と恐れられた幕府高官が、流罪になって四国の小国へ。次々と起こる怪異現象の裏には、幕府と藩の思惑が・・。幽閉屋敷の下女を勤める「ほう」の純真さがステキです。

4.チート (アンナ・ディビス)
キャサリンはロンドンのタクシー運転手。5人の恋人をかけもちする「星の形の生活」をおくっています。でも、こんな生活が長く続くわけがない。彼女に幸せは訪れるのでしょうか?

5.陽気なギャングが世界を回す (伊坂幸太郎)
軽い文体で書かれた、上質のクライム・ストーリー。ストーリーも歯切れ良くて構成もしっかりしていることに加えて、社会的弱者への視点が魅力です。




2005/8/8