りぼんの読書ノート

Yahooブログから移行してきた読書ノートです

2005/3 ダ・ヴィンチ・コード(ダン・ブラウン)

ダ・ヴィンチ・コード』の評判は、さまざまですね。『薔薇の名前』+「シドニー・シェルダン」とか言われていますが、そんな域には達していないでしょう。でも、読後感だけは、めちゃめちゃいいのです。^^
1.ダ・ヴィンチ・コード (ダン・ブラウン)
どうしてこの程度で世界的ベストセラーなのかと思いつつ読んだけのですが、最後まで読んで、理由を納得。読後感がとても爽やかなのです。この種の本は、謎解きの部分がおもしろくても、肝心の「謎」が腰砕けになることが多いのですが、この本の「謎」はステキです。でもヨーロッパの古代と中世は、本書で言うほど連続してないのではないでしょうか。

2.凍える牙 (乃南アサ)
なんといっても主人公・音道貴子の控えめキャラがいい。30台バツイチの女刑事で機動捜査隊員の、彼女の得意技はバイク。家庭の問題も抱え、警察という男社会で孤独を感じながらも、せいいっぱい職務を果たそうとする姿に、共感を感じます。ラスト、深夜の首都高を、オオカミ犬をバイクで追走する場面にはほれぼれしちゃう。^^

3.死刑判決 (スコット・トゥロー)
寡作で有名な、法定小説家の第一人者の久々の作品。死刑執行の直前に真犯人を名乗る男が現れ、再審議される殺人事件。再召集された人たちにも、10年という歳月が流れていました。この本の原題は「Reversible Errors(やり直しできる誤り)」。それぞれの人生における失敗を、やり直そうともがく主人公たちを、意外と近い存在に感じてしまいます。




2005/4/2