りぼんの読書ノート

Yahooブログから移行してきた読書ノートです

核心(パトリシア・コーンウェル)

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「スカーペッタ・シリーズ」17作めとなります。

ケイは、ニューヨーク検屍局の仕事に加えて、法医学解説者としてCNNに出演。ベントンは、FBIは引退し、精神科医師としてのコンサルティング活動に専念。マリーノは、ニューヨーク検事局ジェイミー・バーガーのもとで働いています。ルーシーは、投資で損失を出したようですが、ジェイミーと交際中。

有名美人投資家のハンナが謎の失踪を遂げ(実はルーシーの損失も関係してきます)、ニュースで話題になっている中、セントラルパークで若い女性の死体が発見され、ケイのアパートには、送り主不明の不審な小包が届きます。さらに、精神鑑定医にベントンを指名してきた女性や、ハンナと付き合っていた倒錯趣味の映画俳優などが絡んでくるのですが、それらの全てがひとりの犯罪者と関係していたことが明らかになってくるのです。

その犯罪者とは、かつて「狼男」として登場したジャン・バプティスト・シャンドン。国際犯罪者一家のシャンドン家の生き残りですが、新たな仲間は少々お粗末です。ともあれ、これで、『警告』以来の問題は全て解決・・というところでしょうか。

主要な登場人物の間の疑心暗鬼や猜疑心は相変わらずなのは、『業火』の事件が皆のトラウマになっているからのようですね。ただ、事件とは直接関係ない心理描写が続くのには辟易してしまいます。シリーズの特徴である最新の技術を駆使した捜査は健在なのですが・・。

2011/2