りぼんの読書ノート

Yahooブログから移行してきた読書ノートです

ブックストア・ウォーズ(碧野圭)

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舞台は武蔵野の駅前にあるペガサス書店。主人公は40歳の女性副店長(後に店長)の理子と、26歳のコネ入社女性の亜紀。亜紀は職場恋愛の相手を振って、大手出版社のエリート編集者と結婚したばかり。理子は失恋したばかりということもあって、勝手気ままな亜紀とはウマが合いません。前半はこの2人の小競り合いが中心ですが、後半になって、書店が存続の危機を迎えると、理子も亜紀も一致団結して、売上伸張のために頑張ります。

タイトルが「ウォーズ」と複数ですので、前半の内輪もめも、後半の大決戦も、同格の扱いなのかもしれません。でも、後半に絞ったほうが良かったですね。前半の、まとまりのない書店は、職場としてはもちろん、顧客から見てもはなはだ魅力に欠けすぎていますので。

それだけに後半、2人が一致して協力する様子に意外性も出てくるのでしょうが、もう先の展開がわかってますので、それほどの効果もなかったかも。^^;

ただ、書店の方々がどのように顧客サービスをしているのか、どのように顧客の声を吸い上げて「いい書店」とするよう努力を重ねているのか、普段見えない部分が描かれているあたりは、楽しく読ませていただきました。でも、売上を50%アップというのは、普通は無理ですよね。

2008/1