りぼんの読書ノート

Yahooブログから移行してきた読書ノートです

ノルウェイの森(村上春樹)

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10年ぶりくらいに読んでみました。記憶ってのはあやふやだな。冒頭の、草原での回想シーン。直子は車椅子に乗ってるイメージがあったんだ。彼女、身体が不自由なわけじゃないのにね。

新作『アフターダーク』の感想で「姉妹」について書きましたが、村上春樹さんの「姉妹フェチ」は最初からなんですね。直子も妹。薫も妹。実際の奥様も妹なんでしょうか。

彼の小説を読むたびに、女性のことをわかってないと思います。彼の書く女性像は、現実には存在しない女性。さんまの「理想の女性」といい勝負かも(笑)。

ところで、この作品、私は好きなのです。主人公のキャラも嫌いじゃないのです。人を傷つけることも、傷つけられることも恐れて、深い係わりになるのを避けようとしながらも、結果的に傷つき、傷つけてしまう。でも、最後には彼も選択したのですから。特定の女性と関わり、現実とも関わっていくことを。

この本、今読むと最近ブームの恋愛小説に近いように思える部分もあるのです。でも、エピゴーネンたちとは完全に質が違う! 「やれやれ」^^

2005/2(再読)