りぼんの読書ノート

Yahooブログから移行してきた読書ノートです

ハンガーゲーム(スーザン・コリンズ)

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映画化されて話題になった作品です。

 

首都キャピトルが12の地区を支配する国で、反乱を抑えるための「見せしめ」として毎年行われているのは「ハンガーゲーム」。それは、12の地区から男女1名ずつ選出された24人の少年少女たちが、最後の1人になるまで殺し合うサバイバル・ゲーム。しかもその様子は、全国にTV中継されるのです。

 

主人公は、不運にも選ばれてしまった妹に変わって出場を志願した、16歳の少女カットニス。同じ地区からは、ずっと彼女のことを想っていた少年ピータも選ばれます。しかし「最後の1人になるまで殺し合う」ということは、この2人だって最終的には敵同士になるということ。カットニスは生活のために密猟をしていたため弓だけには自信があるのですが、はたして生き残ることはできるのでしょうか。

 

生死をかけたバトルを娯楽にするというアイデアは、決して新しいものではありません。古くはローマ時代の剣闘士がいるし、シュワちゃん主演の「バトル・ランナー」や、最近の「バトルロワイヤル」もそんな趣向です。それでも本書と映画が成功した理由は、緻密に構築された世界観と、主人公の少女の魅力と、スピーディな展開にあるのでしょう。

 

本書は3部作であり、本書では幼さも目立つ少女戦士カットニスは、やがて首都キャピトルの支配体制に挑む革命に巻き込まれていくようです。続編も読んでみようと思います。第1部の勢いが続くと良いのですが。

 

2015/8