りぼんの読書ノート

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オイレンシュピーゲル弐(冲方丁)

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ロシアの原子炉衛星が墜落。核爆弾への転用を狙って暗躍する7つのテログループ。裏で暗躍する、謎のテロ支援組織プリンチップ。この事態を予期していたかのように、たちまちミリオポリスに乗り込んできたロシアの特務捜査チーム。

ケルベロスの3人の少女たちは、別々の行動を余儀なくされてしまいます。「黒犬(シュヴァルツ)=涼月」はロシア人特務捜査官ユーリー中佐率いる部隊と共にロシア系テロ組織の追跡。「赤犬(ロッター)=陽炎」は憧れのミハエル中隊長と共に特別編成されたチームで捜査。「白犬(ヴァイス)=夕霧」は原子炉の危険性を国民に悟らせないための広報活動。

3人それぞれの苦闘は、3人が固い絆で結ばれたチームであることをあらためて気づかせます。そしてヴィエナ・タワーでの最後の決戦に際して、ようやく合流できたケルベロス・チームの3人だったのですが・・。

ラストで登場した「飛べる」特甲児童たちは、同時進行の「スプライトシュピーゲル」の主人公たちのようです。同じ事件を別々の視点から描いているとのことですが、「7つのテログループ」と言っておきながら全部は登場しなかったのは、そちらで扱われた部分があったからですね。

2014/9