りぼんの読書ノート

Yahooブログから移行してきた読書ノートです

2004/8 女たちのジハード(篠田節子)

今も昔も、女性が自立して生きるのは難しい。でも、頑張る彼女らの生き方には感動を覚えるのです。
1.女たちのジハード (篠田節子)
働く女性たちの一生懸命ストーリー。出版されてから10年もたっていないのに、とっても古く感じる。
みんな、嫌なところもあるけどステキな女性で応援したくなるけど、「力を入れるところが違うよ、古いよ」って言いたくなる。でも、この10年で変わったのは会社のほうですね。彼女らの時代があったから、会社も社会も変わってくれたのです。

2.サラマンカの手帖から (辻邦生)
高校の時に読んだこの短編、実は真相を理解できていませんでした。パリに住む日本人カップルが、スペインの古都サラマンカの人々と出会い、「平凡な生活の連続こそ大切と感じやり直す決意をする」という話ですが、なぜ彼らが「人生をやり直す」ほど悩んでいたのかわからなかったのです。再読してやっと理解できました。この未婚カップルは「堕胎」したのですね。

3.輪違屋糸里 (浅田次郎)
土方歳三にひいきにされた、京都島原の芸妓である糸里。実はこの本、途中まで読んだ所で、読む気を失いました。運命に流され、男にすがって裏切られる芸妓の話なんて読みたくない! でもこの本は、運命に挑戦して力強く生きる女性たちの話でした。最後の最後、糸里は運命に挑戦し、決然として自分の生き方を選び取り、「男に生まれ変わりたいか?」と聞く土方に対して、決然と答えます。「わては何べん生まれ変わろうと、おなごがよろしおす」。決まったね。^^



2004/9/10