7人の作家による、「再生」をテーマにしたアンソロジー。もちろんどれも短編ですから、どうも映画の予告編を連続して見ているような印象でものたりなさが残るのですが、まだ1冊しか単行本を出していない宮下さんの作品が読めるというので手を出してみました。タイトルも「リボーン」ですしね。^^
宮下奈都「よろこびの歌」
音大附属の受験に失敗し、滑り止めで入った高校で無為の日々をすごしている主人公が、自分を応援してくれる歌声を耳にして、はじめて音楽の喜びを感じます。この人の描く若い女性の感性は、本当にみずみずしいですね。
音大附属の受験に失敗し、滑り止めで入った高校で無為の日々をすごしている主人公が、自分を応援してくれる歌声を耳にして、はじめて音楽の喜びを感じます。この人の描く若い女性の感性は、本当にみずみずしいですね。
瀬尾まいこ「ゴーストライター」
店も継がずに上京してしまう兄に対して、ラブレターの代筆を頼まれた主人公(弟)が、要領いいだけの人間と思っていた兄の悩みに気づきます。長編「戸村飯店青春100連発」の第一章となる作品だそうです。
店も継がずに上京してしまう兄に対して、ラブレターの代筆を頼まれた主人公(弟)が、要領いいだけの人間と思っていた兄の悩みに気づきます。長編「戸村飯店青春100連発」の第一章となる作品だそうです。
平山瑞穂「会ったことがない女」
死ぬ前に、50年前にある女性に起きた奇妙なできごとの真偽を確認したいと願う老人が、当時の女性の孫娘と出会うのですが、それが、新進の舞台女優である孫娘にとって転機となっていきます。奇妙なできごとの謎は解かれないのですが・・。
死ぬ前に、50年前にある女性に起きた奇妙なできごとの真偽を確認したいと願う老人が、当時の女性の孫娘と出会うのですが、それが、新進の舞台女優である孫娘にとって転機となっていきます。奇妙なできごとの謎は解かれないのですが・・。
伊坂幸太郎「残り全部バケーション」
家族解散の日、秘密を暴露しあう父・母・娘が、友人を求めるという不思議なメイルを受け取るのですが、メイルの差出人もまた、新しい出発を求めていたのです。長編であれば、もっとヒネリが効いていくのかも。
家族解散の日、秘密を暴露しあう父・母・娘が、友人を求めるという不思議なメイルを受け取るのですが、メイルの差出人もまた、新しい出発を求めていたのです。長編であれば、もっとヒネリが効いていくのかも。
2008/5