りぼんの読書ノート

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司書はときどき魔女になる(大島真理)

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直前の本が、めちゃくちゃ読みにくかったので、口直しに軽い本。東北福祉大学の図書館司書と講師を勤め、「司書は天職」と語る大島真理さんが、図書館司書の仕事と魅力を綴ったエッセイ集です。

図書館のヘビーユーザーなので、司書の仕事には興味があります。でも、昨今の地方財政の赤字を背景にした図書館を巡る動きには、「図書館冬の時代の到来」を感じてもいます。

案の定、大島さんも「図書館の運営を民間委託していいのか」とか、「窓口サービスの向上だけが、図書館の質を上げるのではない」など辛口の時評も述べていますが、そんなことが本題ではありません。図書館こそ「文化的遺伝子(ミーム)の担い手」であり、世界中の図書館司書は文化的に兄弟姉妹であるとの思いが、あくまでも柔らかく語られています。

どうして、「司書が魔女になるのか」って? 利用者の曖昧なリクエストに対して、1冊の本を示してあげるという、とってもステキな魔法の使い手だからなんですね。^^

2006/8