りぼんの読書ノート

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トワイライト4最終章(ステファニー・メイヤー)

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4部シリーズの最終章は、劇的な展開を迎えます。

ヴァンパイアの美青年エドワードとの運命の恋を結実させ、ついに転生を果たしたベラは、生命の危険を冒して娘レネズミを授かったのですが、それはヴァンパイアの歴史にも記録が残っていないほど例外的な事件でした。かつて子供を転生させて、彼らの本能的なふるまいから危機に陥ったヴァンパイアたちは、「不滅の子」は裁きを下されるべき存在だったのです。

しかも、ヴァンパイアの王族であるイタリアのヴォルトーリ一族が狙っているのは、レネズミだけでなく、エドワードやアリスらを配下に加えることでした。レネズミは「不滅の子」ではなく、成長する存在であることを示しても、彼らは攻撃をやめようとはしないようです。

ベラとレネズミを守るために再び団結した、ヴァンパイアのカレン一族と、ジェイコブらの人狼たちでしたが、圧倒的な力を誇るヴォルトーリの前では無力。しかしそこでベラが、意外な能力を発揮します。第1巻の冒頭からエドワードがベラの心だけは読めなかったという伏線が、ここで効いてくるのです。彼女の能力はシールドだったのでした。

嵐が丘』や『ロミオとジュリエット』のような運命の出会いに始まったヴァンパイア・ロマンスは、衝撃のフィナーレへと向かいます。ついでながらジェイコブの「刻印」の相手は、意外な女性でした。まだまだ波乱が続きそうな「トワイライト一族」の物語ですが、続編はあるのでしょうか。あるとしても次は、次世代の物語になるような気がします。

2018/6