りぼんの読書ノート

Yahooブログから移行してきた読書ノートです

トワイライト1(ステファニー・メイヤー)

イメージ 1

普通の女子高生イザベラとヴァンパイアの青年エドワードの許されざる恋を描いた、人気ラブロマンスです。4部シリーズですが、第1作は物語の背景と、タブーを超えて熱く燃え上がって行く2人の感情の動きが描かれていきます。

母が再婚することになって、それまで離れて暮らしていた父親チャーリーと同居することになった17歳のベラは、カナダとの国境近くの田舎町フォークスにやってきます。転校先の学校には、恐ろしく美しい5人組の少年少女たちがいたのですが、その中で唯一ステディがいない男性がエドワードでした。

初めて会った時からエドワードが気になるベラでしたが、それはエドワードも同様だったのです。なぜか危機を引き寄せてしまうベラを何度も救うエドワードは、100年以上生きていて他者の心を読めるヴァンパイアなのですが、なぜかベラの心だけは読めません。永遠の命を持つエドワードにとって、ベラはやっと見つけた運命の相手だったのです。ベラを遠ざけようとするエドワードでしたが、やがてベラに真の危機が訪れて・・。

「冷血族」とも呼ばれるヴァンパイアですが、十字架とかニンニクとか棺の寝床などは、ただの伝説。しかし、吸血であること、不死であること、陽光は好まないことは事実のようです。エドワードが属するカレン一族は、獣血のみを食して人類と共存している「ベジタリアン」ですが、人類にとっての捕食者であることはまぎれもない事実。異常な設定と裏腹の、甘く切ないセリフのミスマッチが、魅力の作品ですね。

2018/6