りぼんの読書ノート

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紅霞後宮物語 第5幕(雪村花菜)

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皇后・小玉の活躍で「維山の反乱」は収まったものの、皇帝・文林は隣国との関係や宮中の不正に対応する仕事に忙殺される日々が続いています。そんな文林に食事と睡眠を与えるために、「逆・お渡り」を繰り返す小玉でしたが、あろうことか「皇后に貞節の疑いあり」との批判を受けてしまいます。

これは反皇后一派の領袖である、司馬淑妃の父の司馬尚書からの言いがかりにすぎないのですが、反証も難しいために、小玉は当分の間外出を自粛。さらに嗣子を得られていないことは事実であるため、皇后に次ぐ位の貴妃を迎えることになってしまいます。小玉の信奉者である王太妃帝姫の娘の紅燕が貴妃に選ばれ、小玉の味方が増えたのはよいのですが、今度は紅燕と真桂とライバル関係が過熱。

そんな中で大事件が起こります。ひとつは小玉の懐妊疑惑なのですが、これは久々の「逆・お渡り」の際に、老臣が小玉に媚薬を飲ませたことが原因。うすうす感じてはいたものの、皇帝と皇后の関係になって長いのに夫婦の関係が今までなかったとは・・。そして「維山の反乱」の余波ともいえる大事件が起こるのです。

次巻では、敵対的に内政干渉を続けてきた隣国との関係がクローズアップされていきそうです。その前に、心が通じ合わなくなってしまったかのような、小玉と文林の関係が修復されるのかどうか。いい年して「アオハル」しているかのような2人ですが・・。

2018/4