りぼんの読書ノート

Yahooブログから移行してきた読書ノートです

オリンポスの神々と7人の英雄 5.最後の航海(リック・リオーダン)

イメージ 1

オリンポスの神々と人類に復讐を誓うタイタン族のガイアの復活が近づいており、神々の宿敵として造られたギガンテスや怪物たちの活動も活発になっています。アルゴ2号でアテネへと向かう7人のハーフたちは、間に合うのでしょうか。

7人は、イタキ島で情報を入手。オリンピアで乱心していたニケを捕縛。スパルタで巨人ミマスを打倒。ペロポネソス沖ではポセンドンの娘で海嵐の女神キュモポレイアと和解。デロス島アポロンから秘薬の原料となる呪いをゲット。エピダウロスで医神アスクレピオスから秘薬を入手。そしてピレウス港で初代アテネの王のケクロプスの陰謀を見破って、パルテノンまで続く地下道を案内させます。しかし、それもすべてガイアの描いた筋書き通りだったのです。

一方、一触即発状態になっているギリシャ系とローマ系のハーフたちを和解させるため、キーアイテムである巨大なアテナ像をアメリカに運ぶレイナ、ニコ、ヘッジ先生は、ガイアが放った狩人オリオンに追われます。タイレアが率いるアルテミス・ハンター隊や、レイナの姉ハイラが率いるアマゾン族は、彼らの窮地に間に合うのでしょうか。そして、冥界のルートを通るシャドードライブを使い過ぎたニコの体力も、限界に近づいています。

かつてオリンポスの神々は、初代ハーフであるヘラクレスの力を借りて、ギガンテスを倒すことができたのですが、今回はどうなるのでしょう。ハーフたちは協力して、ギリシア神とローマ神の二面性を克服することができるのでしょうか。「世界は嵐もしくは炎によって滅びる」との大予言は、どのように実現してしまうのでしょう。そして、ガイアは目覚めるのでしょうか。

相変わらず、ひとつひとつのエピソードが、よくできているのに感心させられます。オデッセイを惑わせたとされるカリュプソの可憐さも良かったですね。著者の次のシリーズも開始されるとのこと。邦訳などはまだ先のことでしょうが、楽しみに待つことにしましょう。

2016/2