りぼんの読書ノート

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オリンポスの神々と7人の英雄 外伝(リック・リオーダン)

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パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々と同様に、続編のオリンポスの神々と7人の英雄にも外伝がありました。最後の短編は、16歳になった息子ヘイリーが最初に書いた小説だそうです。息子のために書いた小説を、息子が書き継いでくれることを、著者は感慨深く語っています。

「ルークの日記」
後にクロノスに操られて仲間を裏切ることになる、ヘルメスの息子ルークが、ゼウスの娘タレイアと逃亡生活を送っていたころのエピソード。リッチモンドで捉えられてしまった2人が、即興で作ったギリシア火薬で怪物たちを倒します。タレイアはアイギスの盾を手に入れますが、ルークは悲しい予言を聞いてしまいました。最後に幼いアナベスも登場。

「ヘルメスの杖」
第1シリーズと第2シリーズの間の、つかの間の休息の時のエピソード。デイト中のパーシーとアナベスは、ヘルメスに頼まれて盗まれた杖を探しに行くことになります。この時にはもうヘルメスは、新たな敵ガイアが登場することを知っていたのですね。杖に巻き付いている2匹の蛇「ジョージとマーサ」へのインタビュー付き。

「ブフォード探し」
ヘイパイトスの息子リオが、究極の飛行戦艦アルゴ号を制作しているときのエピソード。燃料投入中に、道具や部品を整理しておく机「ブフォード」が逃げ出してしまい、1時間以内に連れ戻さないと大爆発が起こるというのです。捜索に出たリオ、ジェイソン、パイパーの前に現れたのは、バッカスの追っかけで凶暴なニンフのマイナスたちでした。アフロディテの娘ハイパーの話術は、いつもながらキレキレです。

「魔術の女神の息子」
超世界を研究している人間が、ヘカテの娘ラミアと息子アラバスターの戦いに巻き込まれてしまいます。クロノスの味方をしたアラバスターは、ハーフたちの仲間にもなれず孤独な逃亡生活を送っていました。一方、きょうだいたちを率いて今度はガイア軍に加わろうとしているラミアにとって、弟のアラバスターは邪魔な相談だったのです。神や怪物の世界を人間には見えなくするミストの魔法の秘密も明らかにされます。

第3シリーズがはじまり、第1巻が出版されたとのこと。主人公は、ゼウスによって少年の姿に変えられて人間界に落とされたアポロンだそうです。

2017/4