りぼんの読書ノート

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昭和少女探偵團(彩藤アザミ)

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和洋折衷文化が花開いた大正時代も終わり、きな臭さが漂い始めた昭和6年。女学校に通う花村茜の友となったのは、謎めいた才女の夏我目潮と天才で変人の丸山環でした。3人は、女学校内の些細な事件の謎を解いたことをきっかけにして、少女探偵団を結成するのです。

 

無意味なフランス語の断片を記した手紙が3人の女性に届けられた理由は何なのか。街を徘徊する茜とそっくりな少女はドッペルゲンガーなのか。そして子爵家のお嬢様の縁談の相手は、なぜ消え去ってしまったのか。どうやら、匿名の作者から雑誌社に送られてきた幻想的な原稿「満月を撃ち落とした男」が、その事件と深く関わっているようです。少女たちは謎を解くために脳病院へと潜入するのですが・・。

 

最後には子爵令嬢の紫まで、少女探偵団に加わることになりました。夏我目潮が「男装の麗人川島芳子の異母妹だったという意外な展開もあり、彼女たちの活躍はまだまだ続きそうです。続編も出ているようなので、読んでみましょう。

 

2020/12