りぼんの読書ノート

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ジョン・マン6 順風編(山本一力)

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航海術専門学校を主席で卒業した万次郎は、二等航海士として捕鯨船フランクリン号に乗り込みます。1846年のことなので、この時まだ19歳。大恩あるホイットフィールド船長は別の捕鯨船の指揮を採って航海中であるため、同じ船で働きたいとの希望は叶わなかったものの、この船の船長はかつてジョン・ハウランド号で同船していたアイラ・ディヴィスであり、万次郎を信頼してくれています。この上ない状況での船出ですね。
 

 

凪や嵐に悩まされながらも的確な判断で船長を支え、万次郎は経験を積んでいきます。大ウミガメを仕留めるなどして水夫たちの信頼も勝ち得た万次郎でしたが、途中から雲行きが怪しくなってきました。どうやら船長が判断力に異常をきたしつつあるようなのです。果たして万次郎の初航海はどのような結末を迎えるのでしょう。 

 

このシリーズは第7部の「邂逅編」まで出版されていて、 さらに「金鉱編」が小説現代で連載中です。著者は「たぶん11巻程度で完結」と語っていますが、もっと長くなりそうな気がします。この種の本はずっと読み続けていたいので、長さは気にならないのですが、早く続編を読みたいものです。全巻完結してから読み始めれば良かったかも。 

 

2019/10