りぼんの読書ノート

Yahooブログから移行してきた読書ノートです

炎都(柴田よしき)

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魔都・京都を舞台にしたシリーズの第一作。

藤原道長が全盛期の平安京で、一条帝に恋したものの妖かしい正体を見破られ、安部清明紫式部らに封印された紅姫が、現代の京都に蘇ります。彼女の目的は、一条帝の生まれ変わりである青年を奪い取るとともに、復讐のために「京都」を破壊すること。大地震を起こして交通網を寸断し、孤立させた京都の街に彼女に協力する妖魔を次々と解き放ち、人々を襲わせる。

それに対抗するのは紅姫から言い寄られる青年の恋人・木梨香流たち。協力するのが地球土着のゲッコー族。要するに古代からの記憶を連綿と有しているイモリです。^^

実は紅姫は地球に漂着した宇宙生物・火妖族の最後の1人でした。彼女と混血の子孫を残せる条件を満たすDNAの持ち主が、一条帝であり、生まれ変わりの青年なんですね。いやはや、鞍馬山の天狗や河童や百鬼夜行まで登場するとんでもない設定の小説ですけど、「火」に対するのは「水」とのことで、最後は、水龍がきっちり登場。でも続編はもっと、荒唐無稽な話になっていくんですよ。

2006/12(上海のホテルにて)