りぼんの読書ノート

Yahooブログから移行してきた読書ノートです

パイロットの妻(アニータ・シュリーヴ)

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「新潮クレストブックス」には高い評価を置いているのですが、これは、「ハーレクイン」と「イングリッシュ・アドベンチャー」を足して割ったような内容だったかな。

深夜に届いたのは、夫の操縦する飛行機が墜落したとの知らせ。悲しみに打ちひしがれる間もなく、追い討ちをかけるように聞こえてきたのは、「パイロットが乗客を巻き込んで自殺した」とのウワサ。夫の死の真相を確かめようと、ロンドンにとんだキャサリンを待っていたのは、さらに信じがたい事実でした。

夫と言えども別の人格と別の人生を持った他人であり、妻には話していない秘密のひとつやふたつあるのは当然だけど、「本人の死後に生前の裏切りがわかる」というのはどうなんだろう。「死者を鞭打たない」日本人は、許してしまう人が多いのでしょうか。

終章前の一言はすっきりしてましたけどね。「一つの愛が終わると、こんなにも肩が軽くなるものか・・」

2005/10