りぼんの読書ノート

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別冊図書館戦争 2(有川浩)

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ベタ甘の別冊第2弾では、堂上篤と笠原郁はすでに結婚しています。郁は、自分が入隊する前の夫のエピソードを聞かせて欲しいとせがむのですが、こういう話を自分でするのは恥ずかしいものですよね。今は名コンビになっている堂上と小牧が意地を張り合っていた頃の話はまだしも、「王子様のエピソード」が絡んできたら、撃沈間違いなし!

しかし本巻の主人公は柴崎と手塚です。はじめから美人で優秀だった柴崎を「あえて成長させる」としたら、「素直になることを覚えること」という著者のコメント通りの展開ですが、彼女を「素直にさせる」には手塚のオシだけでは無理ですね。卑劣なストーカーの罠に落ちた柴崎の救出に向かう手塚は間に合うのでしょうか・・。もちろん間に合うのですが、まさかこんなに早いハッピーエンドとは!

柴崎と同質になった水島という女性のキャラはイタ過ぎます。でも、ここまでひどくなくても、こういうキャラはいるんですよね。人の悪口や愚痴に繋がっていく会話は聞いていて辛いものです。

他には、緒方副隊長が図書隊員となったいきさつを描いた過去の物語と、引退した稲嶺元司令の勧めで、玄田が雑誌記者の折口との結婚を決意するまでの物語がエピローグ的に書かれています。

2014/7