りぼんの読書ノート

Yahooブログから移行してきた読書ノートです

2004/10 オウエンのために祈りを(ジョン・アーヴィング)

やっぱり小説は、ストーリーが面白くなくちゃね。^^
今月は、楽しく読めた本がたくさんありました。
1.オウエンのために祈りを (ジョン・アーヴィング)
稀代のストーリーテラーが描いた奇跡の話。小川洋子さんが「大人が泣ける」として紹介していました。小さくて変な声で、誰からもからかわれていたオウエンが生きてきた目的は、「神の道具」としての役割を果たすことだったのです。小説におけるデテイルの生かし方は、最高です。

2.沙門空海唐の国にて鬼と宴す1・2 3.4 (夢枕獏)
唐で起こる不思議な出来事に挑むのは、日本から留学中の若き空海楊貴妃の死後50年。廃墟と化した華清宮で開かれる宴に、半ば鬼と化した存命者たちが集うクライマックスは大迫力。全てに決着をつけたのは、生き残っていた意外な人物でした。空海のキャラが陰陽師清明とそっくりなのは、賛否が分かれるかもしれませんね。

3.ロケット・ボーイズ (ホーマー・ヒッカム・Jr)
ソ連に遅れをとったアメリカのロケット開発をなんとかしなきゃ! 不況の炭鉱町で、変わり者扱いされてもロケット実験に励む男の子たち。「炭鉱命」の父親からは叱られるし、失恋もしちゃうけど、彼らは色んなものを得ることができました。後にNASAのロケット技術者になった著者が、青春時代を振り返ります。



2004/11/3