
冒頭に登場した遭難船の生き残りが京に現れます。その男は半ば気がふれていたものの、龍と黄金のことを国にします。そしてその船に乗り合わせていた越五屋主人・三津井庄右衛門の隠し子である庄九郎も生きているようです。庄右衛門から息子救出を依頼された源内は、田沼意次を動かして巨大船「ゑれき丸」を作り上げることに成功。ついに江戸から出航するのですが・・。
初めに立ち寄ったのは琉球です。そこで出会った江戸学者を名のる老人・牧志朝典から聞き出したのは、加良間に伝わる祭りと目蓋のないユタの存在。どうやら「ニルヤカナヤ」と深い関係があるようですが、まだ話は漠然としています。それよりも気になるのは、黄金島発見を急いでいたツンベルクらオランダ人一行の同行です。海上で救出した遭難船の生き残りを密かに京に送り届けたのは、オランダ人なのでしょうし、彼らの動機も明快です。
ただし凶悪な賊徒「火鼠の一味」が「ニルヤカナヤ」に関心を示す理由が謎なのです。彼らはなぜ、源内が解読した絵文字と同じ記号を、仲間内の符牒に用いているのでしょう。彼らも黄金島に目をつけているのでしょうか。誰もが黄金伝説に舞い上がっている中で、源内だけが恐竜に惹かれ続けているのはロマンですね。生まれた時代を間違った龍に、何事もなし得ていない己をなぞらえているのかもしれません。
2026/4