りぼんの読書ノート

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犬義なき闘い(新堂冬樹)

2035年。新型殺人ウィルスに襲われた世界では人口が激減。ゴーストタウンと化した新宿の支配権を掌握したのは、徒党を組んだ犬たちでした。3大勢力となったのは、新宿警察署をアジトとする売る元警察犬ファミリー、歌舞伎町ドンキをアジトとする闘犬ファミリー、新宿東口ビックカメラをアジトとする巨大犬ファミリーであり、非力な愛玩犬たちは既に闘犬の軍門に下っています。そしてファミリー間の覇権争いが勃発し、血で血を洗う抗争が始まることになるのでした。

 

擬人化された犬たちが主人公なので、どの犬種を何組にしてどんな性格を与えるかという設定や、「腕組み」を「前脚組み」にするなどの表現描写が全てであり、ストーリー的には平凡そのもの。ちなみに警察犬ファミリーのボスはシェパードで、サブボスがドーベルマン、人気婦警はゴールデンレトリバー闘犬ファミリーのボスは土佐犬で特攻隊長はピットブル。巨大犬ファミリーのボスはセントバーナードでサブボスはグレートデン。愛玩犬ファミリーの元ボスはチワワです。

 

犬たちの物語ですが、戦闘シーンが残酷で死亡犬も続出するので「ワンコ好き」な人には勧められないでしょう。あと、雑種犬がまとめて半グレ扱いになっているのは少々気の毒かも。

 

2024/2