りぼんの読書ノート

Yahooブログから移行してきた読書ノートです

鴨川ホルモー(万城目学)

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あえて、森見さんの夜は短し歩けよ乙女に続けて読んで見ました。そんなこと、するべきじゃなかったな。だって読みながら、どうしても比較しちゃうんだもん。^^;

京都を舞台に京大生を主人公として、京の怪異をおもしろく語る。ティストがかぶってるだけに、構成力や文章力の差が歴然としちゃう・・・などと、途中まで思ってしまいました。でも道具立てを別にすれば、この本は違う系列に属してますね。もっと普通の学生たちの「青春恋愛物語」として読むべきなのでしょう。

葵祭りの行列バイトの帰り道で「京大青竜会」という謎のサークルに勧誘された安倍と高村(安倍清明と小野皇の末裔か?^^)。何とこのサークルの実体は、京都の東西南北に位置する4大学に代々伝わる「現代の陰陽道」の団体だったのです。1年間の修行を経て20センチほどのオニ(式神)を呼び出し、4大学の対抗戦形式で行う対戦型の競技が「ホルモー」。その競技の本来の意味は謎のままですが、どうやら奥が深そうです。

深夜の吉田神社で「レナウン娘」を歌いながらの裸踊りを奉納して、オニを使役者の代替わりの儀式を行い、呼び出されたオニの形相は茶巾絞りの如くして、ダメージから復活させるにはレーズンを補給。こういったくだらなさは楽しいのです。^^

京都の学生なら、こんなことやりかねない!? 東京の学生も、バカバカしいこといっぱいしてたけど、こっちの方面には行かなかったな。いや、単にもっと打算的だっただけかも。

2007/3