全宇宙を覆いつくして静的安定をもたらそうとする「オムニフロラ=ミスチフ」の対抗勢力が結集しようとしています。しかし互いに異なる勢力間の思惑は一致していません。カルミアンの総女王オンネキッツが企てる人工的な超新星爆発戦略を、樹木族を率いるアカネカは食い止めようとしています。
そこに到着した人類など弱小勢力にすぎないのですが、彼らは魅力的な提案を携えていました。6千万年もの長い年月に渡って単一個体であった「オムニフロラ=ミスチフ」に生殖繁殖の魅力を植え付けて、ミスチフの雄個体に遺伝子の罠を仕掛けようというのです。
そのためにも。惑星セレスから離脱しようとしている「ミスチフ=ドロテア」を捕獲する作戦を成功させなくてはいけません。救世群の新女王となったイサリらは、太陽系を滅ぼした妹ミヒルらが守護するドロテアに侵攻を開始するのですが・・。
10年に渡って書き継がれてきた長いシリーズも、残り1冊となりました。いよいよラストスパートです。
2019/7