歴史上の有名人物の身近にいた人は、その人物をどのように見ていたのでしょう。かなり楽しんで書かれた作品のようですが、著者による人物評価のほうが、意外と実像に近いのかもしれません。
「ユダの母親」
出世コースを棒に振って奇妙な落ちこぼれ集団に入った息子を嘆く母。しかし彼女は、落ちこぼれ集団の中で、さらに落ちこぼれることだけは許せなかったようです。
出世コースを棒に振って奇妙な落ちこぼれ集団に入った息子を嘆く母。しかし彼女は、落ちこぼれ集団の中で、さらに落ちこぼれることだけは許せなかったようです。
「大王の奴隷の話」
アレクサンダー大王が東洋的な王として振舞ったのは、アジアにかぶれたからではなく、アジアの人々を統治するための方便だったのでしょうか。著者の最終的な評価は30年後に『ギリシア人の物語3 』で著わされます。
アレクサンダー大王が東洋的な王として振舞ったのは、アジアにかぶれたからではなく、アジアの人々を統治するための方便だったのでしょうか。著者の最終的な評価は30年後に『ギリシア人の物語3 』で著わされます。
「キリストの弟」
母親マリアの心情を弟が代弁しています。神を父と崇める信仰は、肉親には耐え難いものなのかもしれません。それでも息子の死は悲しいのです。
母親マリアの心情を弟が代弁しています。神を父と崇める信仰は、肉親には耐え難いものなのかもしれません。それでも息子の死は悲しいのです。
「饗宴・地獄変 第一夜」
エジプト女王クレオパトラ、ビザンチン皇后テオドラ、トロイのヘレナ、ソクラテス夫人クサンチッペ、革命に散ったマリー・アントワネットが、毛沢東の妻・江青をゲストに招いて、互いの人物を評価しあいます。地獄も意外と住みやすいのかも。
エジプト女王クレオパトラ、ビザンチン皇后テオドラ、トロイのヘレナ、ソクラテス夫人クサンチッペ、革命に散ったマリー・アントワネットが、毛沢東の妻・江青をゲストに招いて、互いの人物を評価しあいます。地獄も意外と住みやすいのかも。
「饗宴・地獄変 第二夜」
5人の悪女が、日本からは誰を饗宴に招待するかを議論しあいます。天照大御神も、持統天皇も、北条政子も、日野富子も、淀君も世界水準の悪女ではなさそうです。日本を代表する悪女は塩野七生?
5人の悪女が、日本からは誰を饗宴に招待するかを議論しあいます。天照大御神も、持統天皇も、北条政子も、日野富子も、淀君も世界水準の悪女ではなさそうです。日本を代表する悪女は塩野七生?
2019/5