りぼんの読書ノート

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プラネットアース(アラステア・フォザギル)

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2006年にNHKスペシャル枠で11週に渡って放映された、英国BBCとNHKの共同製作による自然ドキュメンタリーシリーズが「プラネットアース」。地球上のあらゆる場所で育まれる生命の神秘に感動し、映像の美しさに息を呑んだものです。2016年12月から3回シリーズで新作の放送が始まったのを機会に、豪華写真をふんだんに使って2006年のシリーズを概括した愛蔵版を手に取ってみました。

とにかく大きい。重い。値段も高い。でも、それだけの価値はありますね。当時の番組通りに、地球を「極地」「森林」「草原」「砂漠」「高山」「洞窟」「淡水」「熱帯雨林」「海」「深海」と区分し、地形の形成と気象への影響を説明したうえで、そこに生きる動植物の課題を明確にしていく構成は、体系的です。

低温、高温、乾燥、多雨、低酸素、高圧力、日照、暗黒などの課題に対して、生物種はどのような解決策を編み出したのか。そしてそれらは、どのように進化してきたのか。自然界を擬人化してはいけないのですが、そのひとつひとつが感動的ですらあるのです。そしてそれは同時に、環境破壊とは固有の生物種を失うことであることを、強く訴えかけてくるのです。新シリーズも楽しみに見ているところです。

2017/2