りぼんの読書ノート

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第一夫人同盟(オリヴィア・ゴールドスミス)

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1960年代に仲良し4人組だった、アニー、シンシア、エリース、ブレンダの共通点は、成功した結婚相手から捨てられそうになっていること。しかも男たちは平然と、若い女性と再婚直前。それぞれ泣き寝入り状態だったのですが、「シンシアが自殺した」との連絡を受けたアニーは、他の2人と出席した葬式のあまりの寂しさに愕然とします。追い打ちをかけるように届いたのが、自殺の直前に投函されたシンシアの遺書。

成功した男たちが、糟糠の妻を追い出してトロフィー・ワイフを得るなんて許せない! かくして中年女性3人の復讐ドラマが開始されます。よく「浮気された女の怒りは、浮気相手の女に向かう」と言われますが、もちろん標的は男どもです。そうじゃないと、スカッとしませんしね。彼女たちは、男どもの不正や疑惑の追及に乗り出すのですが・・。

主役格のアニーが、「自分の夫だけはそんなに悪くないのではないか。自分のもとに戻ってきてくれるのではないか」と揺れるあたりが現実的ですね。もちろんそんなこともなく、最後にはアニーも決然と復讐に立ち上がることになります。

成功した男どもに復讐を果たすために別の富豪の助けが必要だったことや、トロフィー・ワイフたちが皆ダメ女にすぎることなど、ご都合主義も目立つのですが、まずは爽やかな物語に仕上がっています。1996年に、映画化されました。ダイアン・キートンゴールディ・ホーンベット・ミドラーという女優陣は、皆、作品のイメージ通りです。

2015/3