りぼんの読書ノート

Yahooブログから移行してきた読書ノートです

金曜日の編み物クラブ(ケイト・ジェイコブス)

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12歳になる1人娘のダコタを育てながら、ニューヨークで毛糸店を営むシングルマザーのジョージア。多くのサポーターや常連客に支えられ、お店も金曜夜の編み物会もようやく軌道に乗ってきたときに、波乱が起こります。

ひとつはダコタの父親で、ダコタの誕生前に別れた恋人ジェイムズの登場。彼も彼なりに悩んできて、誠実であろうとしているようなのですが、「今さら感」満載です。でもダコタが彼に懐きそうなのは、シャクでたまりません。もうひとつは、かつてジョージアを手ひどく裏切った元親友のキャシーの登場。大富豪と結婚して何の不満もなさそうなのですが、なぜかジョージアを羨みます。実は彼女は離婚を考えていたのでした。

いかにもニューヨーカーが好きそうな物語です。家族の再生と友情の復活。それに加えてスコットランドの祖母を訪問するルーツ探しまでついています。助言者のアニタをはじめ、脇役の女性たちにもそれぞれ、ハッピーエンドを予感させるサイドストーリー付き。

しかし、そこで悲劇が起こります。このラストには賛否両論あるようですが、じっくりと途中経過を楽しみましょう。編み物だって、制作過程が楽しいんですよね、きっと・・。

花束に見立てた編み棒の表紙が綺麗ですね。本書は、自身もニッターというジュリア・ロバーツ主演で映画化されるとのこと。そういえば、途中でジュリア・ロバーツの名前が出てくる場面もありましたが、それは偶然でしょうか?

2014/11