大森望さんの編んだ「ゼロ年代日本SFベスト集」ですが、もはや「SF」というジャンルは何を意味しているのかわからないほどに拡散しているようです。ファンタジーとのクロスオーバーは、初期のSFから顕著でしたが、今ではライトノベルとも純文学とも融合しており、SFの定義は難しくなっています。まあ、ジャンルにこだわる必要もないのでしょう。
三崎亜記「彼女の痕跡展」
記憶の曖昧さをテーマにした作品です。この数年、恋人などいなかったものの、恋人を失ったという圧倒的な喪失感に襲われた主人公は、「彼女」との暮らしの「痕跡」を展示するという展示会に入るのですが・・。
記憶の曖昧さをテーマにした作品です。この数年、恋人などいなかったものの、恋人を失ったという圧倒的な喪失感に襲われた主人公は、「彼女」との暮らしの「痕跡」を展示するという展示会に入るのですが・・。
乙一「陽だまりの詩」
ほとんどの人類が死に絶えた時代、ある男によって製造されたアンドロイドの役割は、その男の最期を看取ることでした。ともに過ごした短い期間の間に「心」を感じたアンドロイドは、その後の長い孤独を恐れるのですが、その男の正体もまた・・。
ほとんどの人類が死に絶えた時代、ある男によって製造されたアンドロイドの役割は、その男の最期を看取ることでした。ともに過ごした短い期間の間に「心」を感じたアンドロイドは、その後の長い孤独を恐れるのですが、その男の正体もまた・・。
古橋秀之「ある日、爆弾がおちてきて」
トキメキが高まると爆発するという「女の子型」の超爆弾と遭遇した主人公は、彼女の可愛さに引きずられてしまいドキドキ感を止められません。でも自分の時間が止まる時に、世界を道連れにしてよいのでしょうか。
トキメキが高まると爆発するという「女の子型」の超爆弾と遭遇した主人公は、彼女の可愛さに引きずられてしまいドキドキ感を止められません。でも自分の時間が止まる時に、世界を道連れにしてよいのでしょうか。
冲方丁「マルドゥック・スクランブル“-200”」
人気シリーズのスピンオフ小説です。万能兵器として開発されたネズミ型知性体ウフコックが、狂気の美少女を守るために異形の敵と対決するのですが・・。本編も読んでみたくなりました。
人気シリーズのスピンオフ小説です。万能兵器として開発されたネズミ型知性体ウフコックが、狂気の美少女を守るために異形の敵と対決するのですが・・。本編も読んでみたくなりました。
津原泰水「延長コード」
家出した娘の訃報に接した父親が訪れた、娘の亡くなった部屋には大量の延長コードが遺されていました。父親は延長コードを繋いで明かりを灯し、窓の奥に広がる暗い森に入り込むのですが・・。
家出した娘の訃報に接した父親が訪れた、娘の亡くなった部屋には大量の延長コードが遺されていました。父親は延長コードを繋いで明かりを灯し、窓の奥に広がる暗い森に入り込むのですが・・。
2013/4