怪しげな売人からトリュフを買い、棄てられていた犬と運命の出会いを経験し、飛びぬけたグルメの友人から美食学の講義を受け、プロのワイン商人に誘われてワイナリーに試飲に出かけ、一方では有名になって観光地化したプロヴァンスの現状を嘆いたり・・。いや、観光地化には著者にも責任の一端があるのでは?
馬車を持つレストランのオーナーに頼んで、50歳の誕生日に友人たちを招いてピクニックランチを楽しむなんて最高です。人里離れた最高の景色を眺めながら4時間かけて最高のコースランチを楽しむというのですから。最後には雨にふられちゃいましたけどね。^^;
パスティスって、強いお酒なんですね。ワインにニガヨモギを混ぜて蒸留したアルコール度70%のアブサンを改良して、甘草アニスを入れて作ったパスティスでも、45%だというのですから。一番大事なのは「飲む雰囲気」だそうです。やはり地元にはかなわない?
イギリスの友人から「変わった」と言われた著者ですが、まだ「土地っ子」には程遠いことは自覚しているんですね。でも自然を愛し、食事を楽しみ、何より隣人たちに暖かく迎え入れられたことを感謝している著者には、後悔も不満もないようです。最高です。
2冊続けて読んだのは、プロヴァンスを中心に旅行しようと思っているから。短い旅行ですけど、できるだけ楽しんできたいものです。もちろん、リュベロン高原のメネルブ村に立ち寄らないわけにはいきません。そんなことをすると観光地化を嘆かれてしまいそうですが・・。
2012/4