魔術的世界に足を踏み入れてしまった姉を追う女性の物語が、３部構成で描かれます。
第１部では、主人公のペットは９歳の少女。姉とともにある悪意に満ちた超自然的な力が家族を狙っていると直感したペットは、両親と次姉とともに南カリフォルニアからフロリダ、さらにニューオリンズへと、あてのない旅に出るのですが、異界と接触するにはどうしたらいいのか、どんな儀式や呪物が家族を救えるのかもわからないまま、悪夢的な世界を彷徨います。
第２部では、ティーン・エイジャーとなったペットに再び異界からの手が伸びてきます。長い間行方が知れなかった姉・ディーンがヴードゥの秘儀に参加している様子を覗き見るペットは、今では自分のほうが「力」を持っていると直感するのですが・・。
第３部では、逞しい３０代の女性となったペットに、魔術的世界と決着をつける機会が訪れます。かつて家族も姉も守ることができなかったペットは、果たして・・。
第１部の「少女時代」が一番いいですね。もともと子どもの眼から見た世界は、魔術的なものに溢れているのですから。スノーランドとか、スネーカトリウムとか、キワモノ的な場所が次々と登場しますが、ディズニーランドだって見ようによっては、かなり魔術的で怖い場所です。
2011/6
