「友を選ばば」とくれば「三銃士」となるように、本書はダルタニアンの冒険譚ですが、時代は下ってアトス、ポルトス、アラミスは既に引退。ダルタニアンは銃士隊の副隊長、実質的な最高責任者に成長しています。
かくしてブルターニュから、コーンウェル、そしてスコットランドへと、ダルタニアンの冒険が開始されるのですがこの話には裏がありました。なんと、陰謀を企てていたのは、イングランドの司法大臣その人であり、その目的は「ケルト再興」だというのですから。ダルタニアンは、同行した美女に裏切られて囚われの身に・・。
「ケルト再興」とは、また大時代がかった陰謀です。当時の17世紀におけるフランスのブルボン朝、イングランドのステュアート朝どころか、ローマ帝国以前の世界秩序を復活させようというのですから。しかし、彼らには秘密兵器があったのです。それはネス湖に眠るドラゴン・・。ダルタニアンの「盟友」となるのが柳生十兵衛だという設定のほうが、まだ現実的かも。彼は、天海僧正の密名を帯びて渡欧していたんですね。
陰謀のストーリーや、柳生十兵衛を持ち出してきた奇想天外さはともかくとして、全体的に、デュマの『三銃士』のワクワクするような雰囲気を感じられませんでした。残念。
2011/3
P.S.
ようやく断水解消! 洗濯もできるし、お風呂にも入れる!
復旧まで2週間かかりました。
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