清明と博雅の名コンビが、あいかわらず、ゆるゆると酒をのみ、花を愛で、楽を奏で、月を見上げ、呪を語り、「ゆくか」「ゆこう」の決めゼリフとともに出かけていきます。「偉大なるマンネリ」とでもいうような、ゆったりとした時間の流れを感じられるシリーズですが、博雅が単なる「ワトソン役」にとどまっていないのがいいですね。
月琴姫:博雅が、異国の美女の姿の式神を創り出してしまった?
花占の女:前の持ち主が行方不明になった菊屋敷に訪れる怪異とは?
月突法師:雷が落ちた松の木を切り倒さないよう、屋敷の主人に頼む法師の正体は?
無呪:船岡山に祭られていた「混沌」を眠りから覚ましたのは誰?
魔鬼物小僧:深夜のお堂で教を読み続ける少年僧の正体は?
浄蔵恋始末:70才を超えた浄蔵和尚が40年前に契った少女は今どこに?
「夜光杯」とは、月の光を映してほの光る杯のこと。そういえばどの話にも、月を愛でながら酒を飲む場面がありました。^^
2010/7