りぼんの読書ノート

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かのこちゃんとマドレーヌ夫人(万城目学)

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この本が直木賞候補とは驚きました。まさか受賞しちゃわないでしょうね! 万城目さんがおくる、ジュブナイル・ファンタジー。小学1年生のかのこちゃんが、ちょっと不思議なアカトラ猫のマドレーヌ夫人と交流しながら、出会いと別れを経験する物語。

マドレーヌ夫人は、猫にとっての「外国語」である犬と会話ができるだけでなく、かのこちゃんの家の飼い犬である年とった柴犬・玄三郎と夫婦の関係なんです。しかも、夫の玄三郎から「尻尾が2つある猫又」の話を聞くと「猫又」になって人間にも変身したりしちゃうんですね。

かのこちゃんは、小学校で「ふんけーの友」となったすずちゃんや、老いた玄三郎と別れなくてはならないのですが、マドレーヌ夫人の助けによって「いい別れかた」をすることができました。「いい別れかた」は、人生でもっとも重要なことのひとつかもしれません。私なんか、今でもできない・・^^;

かのこちゃんの名前の由来は「鹿の子」です。お父さんが、鹿に名づけてもらったんですって。ということは、お父さんは「鹿男」?

2010/7