りぼんの読書ノート

Yahooブログから移行してきた読書ノートです

LAタイムズ(スチュアート・ウッズ)

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NYのイタリア人貧民街に生まれ、マフィアの取立て屋をしていた少年ミケーレの趣味は映画を見ることで、ボスからも「腕は立つが映画好きが気にかかる」と言われるほど。

やがて、自分を掟に縛りつけようとするボスを衝動的に射殺してしまったミケーレは、名前もアメリカ風にマイケルと変え、監督の才ある学生をプロデュースして自主制作した映画を引っさげて、一躍ハリウッドに乗り込みます。映画制作の才能と、強引な手法と、冷酷な手口でたちまち頭角を現わしたマイケルですが、その過程で、NYマフィアの大物へとのし上がっていった幼馴染みの親友トニーに大きな借りを作ってしまいます。

アメリカン・ドリームの道を強引に突き進み、大プロデューサーとして撮影所を支配し、映画会社の社長に上り詰めるとの、ミケーレの野望は実現するのでしょうか。彼の野望を阻むのは、映画界での醜い足の引っ張り合いなのか、マフィアの掟なのか、彼と殺人事件との関係を調査するFBIなのか、それとも彼が使い捨てた女性たち?最後まで息が抜けない展開となっています。

大作の警察署長と比べると「小振り」な感はぬぐえませんが、その分「手慣れた」感じ。あくまでも、軽めのエンターテインメントというところですね。

2010/6