りぼんの読書ノート

Yahooブログから移行してきた読書ノートです

潜入捜査(今野敏)

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ブロガーさんたちの間で話題になっている隠蔽捜査を読もうとして、まちがってこの本を借りてしまいました。これは10数年前に書かれたもので、元題が『聖王獣拳伝』(なんてタイトル!)。作者自身、「小説を書くことがわかっていなかった時代の作品」と言っています。

だから、内容はないに等しい。警視庁の下部組織である「環境犯罪研究所」なんていう、法執行権限を有する独立した機関に出向した刑事が、産廃処理に絡んで非道の限りを尽くす暴力団を無茶苦茶やっつけるお話。

主人公の刑事・佐伯涼は、日本史上最古の暗殺者である佐伯子麻呂の子孫。大化の改新の引き金となった蘇我入鹿暗殺を命じられた男です。その後、歴史の表舞台から姿を消した佐伯氏は、天皇家のために暗殺を行なう一族として「佐伯流活法」なるものを脈々と受け継いでいたそうですが・・。

『隠蔽捜査』は、もっとリーダビリティある本ですよね、きっと。

2008/10