せっかくの休暇期間ですが、あまりにも暑いのとTVでのオリンピック観戦に熱中してしまうのとで、読書が全然進みません。こんな時には、涼しそうな写真集でも眺めてみましょう。
ヨセミテ国立公園のモノクロ写真で名高いアンセル・アダムスさんは、1920年、17歳の時に自然保護団体シエラクラブに入会し、ヨセミテで出会って結ばれたバージニア・ベストさんと共に生涯を会員として過ごしました。
若い頃から熱心な登山家でしたが、20代で「ハーフ・ドーム」を撮影し、写真という表現手段を「厳格で燃えるような詩」として実感することができたので、写真家の道を歩むことにしたとのこと。彼の作品は、人の手が入る前のアメリカの国立公園を記録したものとしてシエラクラブの活動を支え、環境問題に注目を集めるきっかけともなっています。彼を記念して名づけられた「アンセル・アダムス原野」や、「アンセル・アダムス山」もあるんだそうです。
この本の一枚一枚の写真と文章からは、彼のヨセミテへの特別の思い入れが溢れ出してきます。「国立公園の道路はなんのためにあるのですか。人はなんのために国立公園に来るのでしょうか」とはじまる、国立公園内の自動車道路建設に反対する書簡からも、自然保護に関する深い思い入れを感じ取ることができます。
表紙以外の写真もたくさん紹介したいのですが、版権に触れる可能性がありますので、出版されている本の表紙だけにしておきます。
本気でヨセミテに行ってみたくなりました。そういえば、5年前のニュージーランド旅行は映画「ロード・オブ・ザ・リング」の風景に感動したのがきっかけでしたし、昨年のイタリアンアルプス旅行も、角田光代さんの『あしたはドロミテを歩こう』に触発されてのことでした。私は影響受けやすい。というより、影響を受けたことをすぐに実行してしまうところがすごい(意味不明^^;)!
行けるとしたら、来年のGWかな。まずは、連れ合いを説得しなくてはなりません。
2008/8