りぼんの読書ノート

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どろろ(手塚治虫、NAKA雅MURA)

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手塚治虫さんのコミックを実写映画にした脚本のノヴェライズです。

父の野望のため生まれながらに48匹の魔物たちに身体を奪われ、1匹倒すたびにその魔物に奪われていた身体のパーツが戻るという、悲惨ながらもグロテスクな設定なのが「百鬼丸」。両親を失い戦乱の世をたくましく生きているコソ泥が「どろろ」。どろろ百鬼丸の破邪の妖刀をつけ狙い、彼の後を追うのです。

2人は、戦国の世の覇者たらんとの野望を持つ武将、醍醐景光の領地に流れ着くのですが、彼こそは未だ生まれざる百鬼丸の身体を魔物に売り渡した父であり、どろろの両親の仇だったのです。色んな要素を無理やり詰め込んだ感がある、大冒険活劇小説でした。読んでて疲れてしまった・・。原作を知らないので、どこがどう変わったのかわからないのですが、原作もこの通りだとしたら、手塚さん、これ、始末に困ったのでは?

原作ではどろろをずっと少年と思わせておいて「実は・・」という種明かしがあったのに、映画では某人気女優が演じたために、その手は使えなかったそうです。そりゃ、バレバレだよね。

2007/3/20読了