りぼんの読書ノート

Yahooブログから移行してきた読書ノートです

GOSICKs 3 秋の花の思い出(桜庭一樹)

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「シリーズ外伝」の第三作めにあたります。 GOSICK5 ベルゼブブの頭蓋 で闇の修道院から脱出し、GOSICK6 仮面舞踏会の夜暴走機関車から逃れてきた夏の長旅の疲れからか、寝込んでしまったヴィクトリカ。花にまつわるエピソードをもって見舞いに来る一弥でしたが、彼女の読みの深さにはあきれるばかり。

第一話「純潔」白い薔薇のおはなし AD1789フランス
フランス革命で断頭台の露と消えた「二輪の薔薇」。美貌の貴族の青年と運命をともにしたのは誰だったのでしょうか。

第二話「永遠」紫のチューリップのおはなし AD1635オランダ
チューリップ・バブルに沸くオランダ。金持ちの商人の娘を得るために東洋に向かった青年は何を得たのでしょうか。

第三話「幻惑」黒いマンドラゴオラのおはなし AD23中国
腹違いの兄を国王にするため、彼の影となって生涯仕えた妹。彼女は、シルクロードを伝ってきたマンドラゴラの呪いで亡くなったのでしょうか

第四話「思い出」黄のエーデルワイスのおはなし AD1627アメリ
新大陸へと渡る日に、花屋の少年から一袋の花の種をもらった少女。やがてアメリカで花ビジネスを成功させた女性を助けたのは誰だったのでしょうか。

第5話「花びらと梟」
一転して、アブリルの伯父の物語。著名な冒険家の父親に反抗していたダメ男が、伯母の死後に一念発起してロンドンに地下鉄を完成。夢が叶ったときに現れた伯母の幽霊とは何だったのでしょうか。

「エピローグ」'
つかの間の平和なひとときにふさわしい微笑ましい軽いエピソードが続きますが、嵐の予感は強まっています。ヴィクトリカの母親コルデリアと、彼女と行動をともにしているブライアン・ロスコーが密かに学園を訪れているのは、新たな試練の幕開けのようです。

2017/5