りぼんの読書ノート

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パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々 4.迷宮の戦い(リック・リオーダン)

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ついに、オリンポスの神々の仇敵であるタイタン族のクロノスが意外な姿で復活!かつてクレタにあった迷宮は、現代ではアメリカ全土の地下に広がっているとのこと。地下迷宮をタイタン族に利用させるために「アリアドネの糸」を入手しようとしている「ハーフ」の裏切り者ルークを追って、パーシーやアナベスは地下に潜んでいるというダイダロスを探す冒険に出ます。彼は、ミノス王の命令で迷宮を作った天才なんです。

パーシーらを案内するのは、人間でありながら真の姿を見通す力を持つ少女レイチェル。彼女の役割は「現代版アリアドネ」であるにとどまらないようです。そういえばパーシーの母親も、そんな力を持つ人間でした。

今回も、百の手を持つ巨人ブリアレオスや、英雄の心を捉える薄幸の美女カリュプソや、地獄の牢番カムペ、ヘラクレスに厩の掃除を命じたアウゲイアスなど、神話の登場者がオンパレード。でも一番強力なのは、セント・ヘレンズ火山に閉じ込められていたテュポンでしょうか。ちなみにカムペが牢番を務めていた牢は、アルカトラズでした。迷宮につきもののミノタウロスが登場しなかったのは、第1巻で既に倒されていたから。

この巻で重要な役割を果たすのは、ハデスの息子であるニコ。姉・ビアンカの死の責任がパーシーにあると思いこんでいるニコの去就が、今後の鍵になっていくようです。

物語は大詰めに向かって疾走を開始します。牧神パンの捜索者であったグローバーはその役割を終えることとなりますし、復活を遂げたクロノスの指示で、「ハーフ訓練所」は襲撃を受けてしまいます。そして、明らかになった予言とは?いよいよ次巻で完結!

ところで、アルテミスと並ぶ処女神アテナに娘・アナベスがいる理由には驚きました。^^

2011/5