りぼんの読書ノート

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パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々 2.魔海の冒険(リック・リオーダン)

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ポセイドンと人間の女性の間に生まれたという「ハーフ」の少年パーシーを主人公とするシリーズ第2巻は、「オデッセウス」と「アルゴノート」をモチーフとした海洋冒険物語。

二千年間姿を消している牧神パンの捜索に出た「半人半山羊」の友人・グローバーからのSOSを受け取ったパーシーは、「ハーフ仲間」でアテナの娘・アナベスや新たな友人の一つ目巨人キュクロプスのタイソンとともに救出に向かいます。タイソンが父を同じくする異母兄弟と知って、パーシーは複雑な思いを抱くのですが・・。

グローバーを捉えていたのは、キュクロプスの中でも巨大で強力な怪物ポリュペモス。彼の島にいる「金毛の羊」にはあらゆる病を治す効果があるとのことで、「ハーフ訓練所」に結界を張っている「タレイアの松」を救うためにもパーシーは冒険の旅に・・と思いきや、今回の冒険に選ばれたのは、パーシーの仇敵で軍神アレスの娘のクラリサ。でももちろん、パーシーやアナベスは活躍しますので、ご安心を。^^

今回は「海の冒険」とのことで、キルケ、セイレーン、スキュラとカリビュデスなど、「海の魔物」のオンパレード。でも、パーシーも海神ポセイドンの息子なんですから、負けてはいられません。

ところで訓練所を守っていた「松」とは、ゼウスの娘タレイアが姿を変えていた木でした。「金毛の羊」の効力によってタレイアは少女の姿に戻るのですが、これが波乱を巻き起こすことになります。オリンポスの神々の中でもビッグスリーと呼ばれるゼウス、ポセイドン、ハデスの子が16歳になった時に、神々の存在を揺るがす大事件を起こすという予言があるんですね。果たして「運命の子」はパーシーなのか、タレイアなのか・・。このシリーズ、繋ぎが上手なので、一気に読んでしまいそうです。

2011/5