りぼんの読書ノート

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新参探偵、ボツワナを騒がす(アレグザンダー・マコール・スミス)

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「サバンナのミス・マープル」とも言われる、ボツワナ唯一の女性探偵、マ・ラモツエの活躍を描く「No.1レディーズ探偵社」シリーズ第4作。

例によって、アフリカ唯一の成功国家とされるボツワナらしい、アフリカの伝統と世相が絡んだゆる~い事件が起こります。でも、その背景にはエイズと貧困も見え隠れしており、ゆる~いばかりではないのが、このシリーズのいい所。今回は、男尊女卑の「100%満足保証探偵社」なるものがライバルとして登場しますが、ニューヨーク帰りを自認する探偵ブテレジ氏の経歴は、かなり怪しそうです。

マ・ラモツエは、学生時代の罪をあがなう為に当時つきあっていた女学生と下宿主を探して欲しいとのモレファロ氏からの依頼と、夫の浮気を疑う妻からの依頼を受けるのですが、その浮気相手とは、秘書兼探偵見習のマ・マクチらしいのですから、問題は複雑に・・。マ・マクチは副業として、男性向けのタイプライター教室を開いて成功するのですが、生徒である立派な男性から求愛されて、喜んでいたのです。

でも、ご安心ください。最終章のタイトルは「困った男たちときれいにさよなら」なんですから。原作はすでに10作まで発行されているとのこと、長いシリーズなんですね。

2010/8