突然、婚約破棄を言い渡された明日羽(あすわ)は、目の前が真っ暗になります。そんな明日羽の再生を助けたのは、料理が下手な叔母の六花(ロッカ)さんが作ったまずい「太陽のパスタ」と、友人の郁ちゃんが作ってくれたおいしい「豆のスープ」でした。
・・なんて紹介しても、何のことかわかりませんよね。ロッカさんが明日羽に勧めたのは、「やりたいことリスト」を作ること。別名、溺れる者が掴むワラのような「漂流者リスト」。
リストをつけようとしても「やりたいことがない」とか、無理に書いて実際にやってみても「本当にやりたいことではなかった」となってしまう明日羽を助けたのは「食べること」であったようです。お母さんも「毎日のご飯があなたを助ける」の名言を伝えましたし。^^
『スコーレNo.4』以来、注目している作家の新作です。この作品も「素直な若い女性」が惑い悩みながらも、周囲の人々の善意に助けられながら自分の生きる道を模索するストーリーで好感は持てるのですが、どうもマンネリ化の気配を感じてしまいました。決して悪くはないんですけどね。
2010/4読了